プロバイダのプランをIPoEタイプに変更して混雑時間帯の速度を改善した話(フレッツマンションタイプ)

困っていた点

・20-22時頃に著しく速度が低下する。具体的には、FaceTimeで音声が消えたり途切れたりする。動画のストリーミングサービスも画質が低下する。
・フレッツマンションタイプ(プラン2B/VDSL100Mbps)を使用。200軒レベルの集合住宅。

▲平日21時頃の測定結果の例。
7Mbpsが安定して出れば(私は)困らないが、実力はより低い印象

何が問題だったのか

簡単に書くと「建物内のVDSLが詰まっているのではなく、フレッツ網とプロバイダのインタフェース部分が律速段階になっている」可能性があるという事でした。VDSL部分が問題だと思い込んでいたため、この情報に気づくのが遅くなりました。
【参考情報】フレッツ回線が遅すぎる問題を IPv6/IPoE と DS-Lite で解決した
      てくろぐ: IIJmioひかりの混雑の理由とバイパス手段(IPoE・DS-Lite対応)

改善のため実際に行った作業

プロバイダのプラン変更

フレッツのプロバイダにはBB.exciteを利用していましたので、プランを変更することにしました。月額にして220円料金がアップするので、効果がなかったら参るなぁと考えながら申し込みました。
【変更前】BB.excite光 with フレッツ(月額550円(税込))
※フレッツを申し込んだ際に同時に申し込んだプランで、Webサイトに載っているものとしては「BB.exciteコネクト PPPoE接続プラン」と同じと思われます。
【変更後】BB.exciteコネクト IPoE接続プラン(月額770円(税込))

ルータの設定変更

ルータの接続方式を、PPPoEからIPoEに変更しました。IPoEの場合、認証にID/パスワードが不要ですので、設定はPPPoEよりもむしろ簡単です。

BB.exciteはIPv4 over IPv6を行うため、DS-Lite方式を採用しています。IPv4で接続するためには、自宅側のルータがDS-Lite方式に対応している必要があります。

効果

私の環境では効果は抜群でした。複数の速度計測サイトで計測した結果を以下に示します。(いずれも平日の20時30分〜21時頃)

【変更前プランの下り速度】

2Mbps〜18Mbps、実際にファイルをダウンロードすると2Mbps程度のことが多い

【変更後プランの下り速度】

85〜90Mbps、大きなファイルをダウンロードしても8MB/sec程度を維持

デメリット

速度面では、その後半年以上も高速な状態が保てており、差額以上の圧倒的な効果を得ています。しかし、変更にあたっては何点か注意点があります。
まず、この方式は、おうちサーバを立てて外部からアクセスしている場合は原則として適用できません。
次に、Mac/iPhone等で標準的に使用されているメッセージングソフトのiMessage(メッセージ)において、メッセージ等の着信が遅延することがしばしば発生しています。原因は掴めていませんが(通信仕様?機器?設定?)、通知系のアプリケーションにおいては、動作に不都合が生じる可能性がないか気にかけた方がいいかもしれません。
また、当然ながら、使用しているルータがIPoE対応である必要があります。イマドキのものは対応しているようですが、念のため確認するのが吉かと思います。

結論

同じ悩みを持っている人は、サバ立てしてなければ今すぐ試してみた方がよいです!

参考情報

【利用したスピードテストサイト】
 BNRスピードテスト 回線速度/通信速度 測定
 ブロードバンドスピードテスト(回線速度・通信速度測定診断サイト)
 インターネット速度テスト ※「インターネット速度テスト」等のキーワードで検索すると表示される
【使用した機材】
 MacBook (Retina, 12-inch, Early 2016)(Wi-Fi接続)
 NEC Aterm WG1200HS3 PA-WG1200HS3