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XclaimVR128レポート


製品概要

XclaimVR128は、2000/9現在のMacに標準搭載されているのとほぼ同じATi社のRage128グラフィックチップを搭載している、PCIバス接続のグラフィックカードです。ATiはMacOS用にRage128チップ搭載ビデオボードを3種類発売しています。ゲームユーザー向けの廉価版RageOrion、性能重視のNexus128、そして、ビデオキャプチャー機能を装備した多機能XclaimVR128です。本家ホームページはここです。

購入価格

多くの販売店では、2万円台の値付けのようですが、秋葉館にて16800円で売っているのを見つけ購入してしまいました。(衝動買い?)

取り付け(ハードウェア)

これに関しては、普通のPCIカードと何ら変わることはありません。特に難しいことはないと思います。

PCIカードを取り付けたら、ディスプレーケーブルをVR128側に付け替えます。注意点としては、多くのMacでは、コネクタがMac用の2列・15ピン仕様なのであるのに対して、VR128カード上のコネクタは、AT互換機と同様の3列・15ピン仕様であることです。もっとも、サードパーティー製(SONYや三菱製)のディスプレーを利用している人にとっては、Mac用変換アダプタが必要なくなるので、かえってすっきりすると言う風にも考えることが出来ます。また、Apple純正モニターを使っている人のために変換アダプターが付属していると説明書には書いてあります。

インストール(ソフトウェア)

とりあえずMacを起動します。実は、現在販売されているiMacなどはRage128チップを搭載しているので、Rage128ドライバの一部は既にMacOSにインストールされている状態なのです。よって起動した瞬間から、ビデオアクセラレーションはONになり、快適になったことを感じることが出来ます。とはいえ、ちゃんとドライバはインストールしましょう(そうしないと、ビデオキャプチャー機能など付加機能は使えませんし)。付属のCD-ROMのインストーラからドライバ類をどかどか・・・とインストール。そして再起動します。これでドライバーインストールも終了しました。

ずばり性能は?

私は、PowerMacintoshG3(beige) 233 前期型を使用しており、これには同じくATi社のRageIIcチップがPCI接続されています。簡単ながら、性能を比較してみました。比較方法は、InternetExplorer5.0で、テキスト主体の大きい(長い)ページをスクロールさせるという方法です。解像度(1024*768)や色数(フルカラー)、ウィンドウサイズなどは同じになるようにそろえました。

結果は、89秒(RageIIc)→41秒(VR128)ということで、このテストでは倍以上の成績となりました。正直、ココまで一気に速くなると感動ものです。やはり現在のコンピューターの使い方を考えると、(特にブラウザを利用した)ドキュメントのスクロールは頻度が高いと思われるので、かなり満足しました。

パソコンはCPUだけじゃない、足回りも体感速度には非常に重要であるということを身を持って体験した感じです。

3D性能は?

ごめんなさい、3D関係のソフト・ゲームをもっていないので分かりません。

キャプチャ性能は?

現在実験中です。

▼ちなみに、VR128には独自規格のハードウェアエンコーダーが搭載されていて、付属ソフトではこれを使ってキャプチャするようになっています。画質は、ベスト(4.5MB/sec)・高・中(2.6MB/sec)の3段階から選べるようになっていて、320*240でキャプチャしたときにはカッコ内のデータレートで記録されていました(映像の種類によって変化するかもしれません)。画質はほぼVHSレベルではないでしょうか。

遭遇したトラブル

▼まず、「起動直後にFinderが必ず一旦異常終了する」というトラブルに合いました。明確な原因は分からないのですが、機能拡張フォルダ内でATiのインストーラがインストールした機能拡張とMacOSに元からあった機能拡張のなかに、だぶっているものがありました(ファイル名は異なるのですが、明らかに同じ機能を持つ機能拡張だとおもわれます)。そこで、だぶらないように、かつ新しいバージョンだけ残すように取捨選択した後、再起動してみたら、症状は解消しました。以下に重複していた機能拡張のファイル名を示します。

ATI 128 3D アクセラレータ
ATI グラフィック アクセラレータ
ATI ビデオアクセラレータ
ATI リソース マネージャ

▼次に、キャプチャしたMovieを見ていたら、一分ほどすると「映像と音声がだんだんずれてくる」という症状に遭遇しました。こちらの方は、原因はよく分かりません(VR128側の問題なのか、QuickTimeやMacOSの問題なのかも分かりません)。一応、自分の環境を書くとQuickTimeは4.12という、現在最新のものですが、キャプチャしているときにもバックグラウンドでいろいろソフトを動かしていたので、そこらへんが良くなかったのかもしれません。あるいは仮想メモリをonにしていたから、かもしれません。回避方法や原因など分かったら報告します。

MacOS Xでどうなるか?

分からないのですが、同じチップが純正Macに搭載されているので、最悪でもビデオカードとして使えなくなることはないだろう、と予期しております。ただ、ビデオキャプチャー機能など付加機能がMacOS Xで使えるようになるかどうかはATi社次第で、正直なところちょっと不安です。今のところ、公式な発表はなされていないようです。

MacOS X Public Beta 日本語版をインストールしましたが、XclaimVR128を認識して、表示も正常です。もちろん、ビデオキャプチャなどの付加機能は使えませんが。

MacOS X 正式日本語版をインストールしましたが、XclaimVR128を認識して、表示も正常です。例によって、ビデオキャプチャなどの付加機能は使えませんが。